奇跡

何度か取り上げた縞々石の話

興味ある人に好きなものを差し上げた

残った石ころたちで、残していくものを選択した

 

そのうちの5センチほどの一個、タテにして眺めてあっと驚いた

 

 白龍の背に髪の丸みも見えるような神様が立姿で

 その龍のまわりは五彩を思わす濃淡のある雲

 

これまでは他の石と同じようにゴロンと横にして並べていた石に隠されていたもの

 

故郷の海岸の位置より、白山から福井について関係しそうなことを調べてみた

 

 霊峰白山(はくさん)は、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)の神域

 そこに祀られている三神のなかに菊理媛(くくりひめ)という女神が祀られている

 

 昔は山岳信仰から始まった神仏習合の時代

 福井の有名な禅寺、永平寺の開祖道元が修行中に現れて手助けした白山妙理権現は菊理媛でもある

 永平寺に関係する資料には、この菊理媛は龍を伴って描かれている

 

そんなつながりが分かった

 

現れた様子は、龍の角もちゃんと手前にあり矛盾していないし、頭のまわりは丸く光につつまれている

絵で言えばデッサンもまずくないし、何より余分な模様や色が無くすばらしい現出

 

表面の細かい傷を丁寧に水ペーパーでおとしただけで、どこかを掘り下げるとかの手は一切加えていない

 


石ころだらけの海岸でこの石が海岸にあるときに帰省し、その日に歩いてそこに行って目を向けないと出会えない石

厚みをもって堆積している石ころの海岸を思うと、気の遠くなる確率に巡り合えた幸運に感謝

こんな石は生まれ変わっても拾えないだろうな

 

拾いあげてから15年ほどの空白をおいて突然目の前に立ち上がった姿

拾い上げた場所から菊理媛と思う

 

気を引き締めてすごす必要がありそうだ

大切に扱うことにした